図17. 小惑星帯の惑星(A)が重水素核融合を起こすシナリオにおける仮想惑星
図17. は太陽系の惑星について、惑星の質量のポテンシャルを対数目盛の縦軸に、太陽から惑星までの距離を横軸に示したものである。太陽が核融合を始める直前(46億年前)には、
原始火星および原始地球はガス惑星まで大きくなっていたとします。原始火星の質量は土星と同じであり、原始地球の質量は天王星と同じであったとして茶色の点で示します。
46億年前に太陽が核融合を始めると発生した太陽風が原始火星及び原始地球を襲い 、輻射熱によって加熱されます。 そこで質量の大部分を占めていた水素が失われます、
質量を失い黒い点で示す現在の質量になったとしています。 他方、小惑星帯の氷境界付近に位置していた惑星(X)は太陽が核融合を始める直前には木星の5倍の質量を持った惑星(A)があったとして茶色の点で示します。
惑星(X)は木星よりはるかに質量が大きく、かつ強い磁場を持っていたので、 太陽のコアの破片を大量にを取り込み、原始火星や原始地球からも解放された大気も取り込みました。
こうして、惑星(A)は広い範囲の星間物質を捉えて更に大きくなり続けます。 そして、38億年前に重水素核融合を引き起こす条件である木星の13倍の質量に達したというシナリオを考えました。
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